SB新型コロナウイルス検査センター実施の唾液PCR検査データを基にした論文が学術誌に掲載

2021年12月22日
SB新型コロナウイルス検査センター株式会社

ソフトバンクグループ株式会社の子会社であるSB新型コロナウイルス検査センター株式会社(以下「SB新型コロナウイルス検査センター」)は、国立研究開発法人 国立国際医療研究センター(以下「国立国際医療研究センター」)の研究者が、SB新型コロナウイルス検査センターの提供する検査データを分析した新型コロナウイルスの国内感染状況に関する論文が、疫学調査と公衆衛生などの研究を対象とするオープンアクセスの学術誌「Epidemiology and Public Health Research」に掲載されたことをお知らせします。

SB新型コロナウイルス検査センターと国立国際医療研究センターは、新型コロナウイルス感染症のスクリーニング検査としての唾液PCR検査拡充と、検査体制の強化を通した経済活動の再開に資することを目的に事業連携協定を締結しています。この論文は、本事業連携協定に基づき、SB新型コロナウイルス検査センターが実施している、新型コロナウイルス感染症の唾液PCR検査によるスクリーニング検査のデータを使い、国立国際医療研究センター臨床研究センターと国際感染症センターの研究員が執筆したものです。

今回掲載された論文のタイトルは「日本国内における新型コロナウイルス感染症の無症状者例と感染状況の相関関係」(原題:Correlation between asymptomatic cases and the incidence of COVID-19 in Japan)で、SB新型コロナウイルス検査センターが、無症状者を対象に2020年9月から2021年6月の期間に実施したスクリーニング検査およそ120万件の結果を、厚生労働省が公表している有症状者を対象とした新型コロナウイルス感染症の感染状況統計データと比較して分析したものです。同期間の無症状者の陽性率は平均0.076パーセントで、厚生労働省が公表している有症状者を対象にしたPCR検査の陽性者発生数と有意な相関関係があり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大に無症状者が潜在的な役割を果たしていることを示唆する調査結果となりました。

記事の原文(英語)はこちらをご覧ください。
Correlation between asymptomatic cases and the incidence of COVID-19 in Japan

論文の共同執筆者のひとりで、SB新型コロナウイルス検査センターが運営する「東京PCR検査センター」の精度管理責任者を務める、国立研究開発法人 国立国際医療研究センター臨床研究センター 杉浦 亙 センター長は次のように述べています。
「検査時に自覚症状がない無症状者の陽性率を大規模に観察した興味ある数値だと思います。現在、SB新型コロナウイルス検査センターが提供する唾液PCR検査で収集した陽性検体のウイルスゲノム解析を進めており、その結果も踏まえて有症状集団とのつながりについて分子疫学的な視点から考察していく予定です」

SB新型コロナウイルス検査センター株式会社 代表取締役社長 池田 昌人は次のように述べています。
「SB新型コロナウイルス検査センターが提供する唾液PCR検査の結果を、杉浦先生をはじめとする国立国際医療研究センターの研究員が疫学的観点から分析し、このような成果として結実したことをうれしく思います。SB新型コロナウイルス検査センターは、ソフトバンクグループの社会貢献活動の一環として、スクリーニング検査としての唾液PCR検査を国内でいち早く開始し、検査実績を積み重ね、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止と経済活動の早期正常化に取り組んできました。このたびの事業連携の成果が、疫学調査や公衆衛生の発展に少しでも貢献し、将来発生しうるパンデミック拡大防止の一助となることを切に願います」

SB新型コロナウイルス検査センターについて

SB新型コロナウイルス検査センター株式会社は、ソフトバンクグループ株式会社の100%子会社です。新型コロナウイルスの唾液PCR検査を行う専用施設である「東京PCR検査センター」(千葉県市川市)、「北海道PCR検査センター」(札幌市北区)、「福岡PCR検査センター」(福岡市早良区)を拠点に、1回当たり2,000円(税抜き、配送・梱包費などを除く)の実費負担だけで唾液PCR検査を提供しています。全検査施設を合わせて1日に約2万1千件の検査が可能で、2021年11月までに約325万件の検査を行ってきました。現時点で東京都が公募した「福祉施設における検査の実施に係る協力事業者」に選定されている他、北九州市や福岡市、千葉県松戸市、千葉県市川市、札幌市、熊本市、福岡県久留米市、北海道石狩市、北海道北見市、京都府、群馬県、福岡県飯塚市、福岡県八女市、滋賀県、三重県などの自治体に、唾液PCR検査を提供しています。また、法人の検査提供先には、福岡ソフトバンクホークスやB.LEAGUE、ソフトバンクのグループ企業などがあります。2021年2月には、個人向け唾液PCR検査サービス「HELPO PCR検査パッケージ」の提供を、ヘルスケアテクノロジーズ株式会社と共同で開始しました。
また、ソフトバンクグループが2021年6月に開始したワクチン接種の会場運営に携わり、ワクチン接種を推進してきました。
SB新型コロナウイルス検査センター株式会社は、事業を通して仮に利益が出た場合は医療機関などへ寄付などをしていきます。

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